なぜ、ドイツのタクシーはクリーム色なのか?

パトカー、消防車、救急車など、緊急自動車はどこの国でも目立ちます。

そして、タクシーやバス、電車も、その国ならでの味があります。旅行中に写真を撮ったことのある人は多いのではないでしょうか?

今回は、ドイツのタクシーやパトカーの色などの雑学情報です!

クリーム色のタクシー

ドイツのタクシーはクリーム色が多いです。

他の国では、タクシーは黄色やオレンジなど、ハッキリとした色が多いのに、ドイツでは微妙な中間色のクリーム色です。なぜこの色なのか、不思議ですよね。

タクシーはこの色でなければいけないという規則は、西ドイツで1971年に定められました。現在は、州によってはこの規則をなくしたところもあります。

1971年以前は、ドイツのタクシーは黒でした。それを敢えて、クリーム色に変えたのです。

この色は正式にはHellelfenbein(明るい象牙色)といって、 色の規格のRAL 1015という番号で定められています。一般にTaxi-Farbe(タクシー色)とも呼ばれています。

実は、タクシーをこの色に決める前に実験が行われました。

昼、夜、夕方、雨の日、雪の日・・・と、いろいろな環境で、様々な色の視認性などのデータを集めたのです。

そして、一番成績が良かったのがこの色Hellelfenbeinでした。どんな天候の日でも遠くからよく見えて、長い客待ち中のタクシーに直射日光が当たっても、車内がそれほど暑くならない色なのだそうです。

うーん、この決定方法がドイツ的ですね。

いくら実験結果がよくても、私ならこの色は選ばない気がします。『デザイン性』というのは評価項目に無かったのでしょうね・・・。

銀色のパトカー

最近のドイツのパトカーは、シルバー地の車が多いですね。

パトカー

古いパトカーは白地の物が多かったのですが、最近はシルバー地が主流です。

それはナゼか??

なんと、払い下げするときに、高く売れるからなのです!

写真のパトカーのPOLIZEIと書いてある青い部分は、塗装ではなくてフィルムを貼ってあります。POLIZEIの文字と、破線の枠は反射材で目立ちます。

警察車としての役目を終えたら、フィルムを剥がすだけ。すごく合理的ですね!

鏡文字の救急車

救急車や消防車で、写真のようにFeuerwehr(消防)の文字が裏返しになっているのを見たことありませんか?

消防車

文字の向きを間違えたわけではありません。これにも理由があります。

救急車や消防車が後ろから来た時、バックミラーで見ると鏡文字ならば普通の文字の向きになります。それで、「救急車・消防車が来た!」と認識しやすいであろうから・・・という理由なのだそうです。

ドイツの救急車や消防車の回転灯はかなり明るくて目立つし、サイレンの音はすごく大きいし、文字がバックミラーで読めるまで近づかなくても分かるような気がするけど・・・。

最近は鏡文字の消防車は減っているそうなので、あまり効果がなかったということなのかもしれません(笑)




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