ドイツ生活には重曹よりも炭酸ソーダ!

エコな掃除で、重曹を使うのがここ数年流行ってますよね。ドイツでも重曹を使いたくて、お店で探す人も多いのではないでしょうか?

ところが、日本で売っているような量の重曹は、なかなか手に入らないのです。その代わり、ドイツでは炭酸ソーダが安く手に入ります。

それなら、重曹ではなく、炭酸ソーダを活用した方がいいですね。今日は、重曹と炭酸ソーダの違い、炭酸ソーダの活用法を紹介します。

重曹と炭酸ソーダの違い

まず、気をつけなければいけないのは、重曹も炭酸ナトリウムもSodaという名前を使うので紛らわしい事です。

重曹は『炭酸水素ナトリウム』ですが、炭酸ソーダは『炭酸ナトリウム』。同じ基本組成の仲間ですが、アルカリの強さが違うので間違えると大変です。炭酸ソーダの方が強いアルカリ性を示し、触れると手が荒れる事もあります。

とにかく、パッケージに書いてある含有成分をしっかりチェックして下さいね!

それから、重曹も炭酸ソーダもアルミ製品には使わないでください。動物性の素材である絹とウールにも繊維を傷めるので使えません。

重曹(炭酸水素ナトリウム,重炭酸ソーダ)

ドイツで重曹は、Natronという名前で売っていることが多いです。スーパーの中で探すと、小分けにされた重曹が主にケーキ作りコーナーで見つかります。

Natronの他には、SpeisesodaBackpulverという製品名で売られています。パッケージの成分のところには、Natriumhydrogencarbonat(NaHCO3と書いてあります。

写真はHolsteというメーカーが出しているKaiser Natronという商品です。デザインがいい味を出してますね!大きいパックもありますが、いずれにしても掃除用にしては高過ぎる値段だと思います。どうしても重曹が欲しければ、トルコ人のお店で大きいパックの重曹が手に入るかもしれません。
Kaiser Natron

重曹は、手で触れても大丈夫なだけでなく、口に入れても問題ありません。掃除に使う他にも、肌に良いので入浴剤として使ったり、消臭剤代わりになったりと、とにかく使用用途が多いです。『地球に優しいお掃除のページ』に詳しい情報が載っています。

炭酸ソーダ(炭酸ナトリウム)

ドイツでは重曹よりも炭酸ソーダが昔ながらの洗濯・掃除法に使われていたようです。もしかすると、硬水の地域が多いドイツでは、重曹では力が物足りないからかもしれませんね。

ドイツで炭酸ソーダの製品名は、WaschsodaReine Sodaなどです。ドラッグストアやスーパーで売られています。パッケージの成分表示は、Natriumcarbonat(Na2CO3です。

Reine Soda

炭酸ソーダは、重曹と似たような使い方ができるのですが、得意分野が若干違います。油汚れの除去などでは、重曹よりも高効果は強力です。実は、Froschなどのソーダ系の洗剤にも炭酸ソーダは入っているのですよ!

それから、炭酸ソーダは重曹よりもアルカリ性が強いですから、濃い溶液を使う時はゴム手袋をするようにしましょう。人にもよるのでしょうが、薄い溶液なら手で触れても問題はない様です。

炭酸ソーダの活用法10個

それでは、炭酸ソーダの具体的な活用法を、一気に10個紹介します!

油汚れ・血液が付いた衣服の汚れ落とし

炭酸ソーダは油汚れをよく落とします。油汚れが付いた作業着なども綺麗にします。炭酸ソーダを溶かした水に、汚れた服を漬けておく事で汚れが取れやすくなります。10リットルの水に対し、大さじ1〜2杯の炭酸ソーダを使って下さい。

ただし、炭酸ソーダは綿や麻には使用できますが、ウールや絹などの動物性の繊維には向きません。繊維を傷めてしまいます。血液などの染み落としにはGallseifeも効果的です。

洗剤の効果を高める

硬水で石鹸を使うと、石鹸成分の多くが石鹸カスになってしまうのですね。それで、充分な洗浄効果が得られないことがあります。

炭酸ソーダは硬水を柔らかくする効果があるので、洗濯や食器洗い、掃除の時に洗剤と一緒に使うことで、水が軟水化し、洗浄能力を高めることができます。洗濯の時に使うと、カルゴンと同じような効果が得られます。ですから、洗剤の量も節約できます。これは重曹ではできない技です。

しかし、炭酸ソーダは水に溶けるのに少し時間がかかります。洗濯機に炭酸ソーダを入れる場合には、洗剤よりも先に炭酸ソーダが水に入るようにしてくださいね。洗剤よりも後に入れると、石鹸カスができてから入れることになるので手遅れです。

ドイツの洗濯機ならば、Vorwasche(予洗い)の時に入るようにするのも良いでしょうが、一番良いのは、上の汚れ落としの様に、数時間、衣服を炭酸ソーダ溶液に漬けておいて、その後普通のプログラムで洗う方法です。洗剤を使わずに、すすぎだけを行なってもかなり綺麗になります。

まな板や料理用の菜箸・木ベラなどの洗浄

炭酸ソーダは木製品の洗浄にも使えます。炭酸ソーダをお湯に溶かして、そこにまな板や木ベラを入れます。そして、タワシなどで擦ってみてください。なかなか取れなかった、肉や魚などの油汚れがよく落ちます。魚の臭いも落ちます。溶液に一晩〜数日漬けておいてみても良いでしょう。

コンロや換気扇の油汚れに

キッチンの油汚れには、炭酸ソーダはかなり役に立ちます!1リットルの水に炭酸ソーダを小さじ1杯ぐらいの分量で、あらかじめ溶液を作り、スプレー容器に入れておくと便利です。後は普通の洗剤と同じように、吹きかけてスポンジなどで掃除をします。

家具や扉の汚れ落とし

上でで作ったスプレーを吹きかけ、布で拭き取ります。手垢がついた所や、黒ずんだ場所を綺麗にします。

鍋やフライパンの焦げ落とし

この方法は、重曹の使い方でも有名ですが、全く同じ方法です。炭酸ソーダを溶かした水を入れて、火にかけて沸騰させます。その後、焦げが落ちやすくなっているので、スポンジで擦って落とします。沸かさずに室温で数時間置いておくだけでもけっこう取れるようになります。炭酸ソーダはアルミ製の物には使ってはいけません。

排水口の汚れ落とし

熱湯に炭酸ソーダを溶かして、排水口に流します。脱臭効果もあります。

他に、炭酸ソーダを粉のまま排水口に入れて、そこに熱くした酢を流す方法もあります。酢を流すと、炭酸ソーダと反応して、シュワーっと泡が出るので、すぐに栓をします。そのまま1時間ぐらい置いておきます。ただ、重曹よりも反応が激しいので、炭酸ソーダの量は控えめにしましょう。それから、換気を充分にしてくださいね。

植木鉢の洗浄

炭酸ソーダを溶かした水に、植木鉢を漬けます。カルキがひどくこびり付いている場合には、酢の方が効果的だと思います。ただ、大理石のような石やコンクリなど、庭には酸に弱い素材がありますから、アルカリ性の炭酸ソーダを使った方が無難かもしれません。

緑色の汚れが付いたテラスやフェンスに

バケツにお湯を入れ、炭酸ソーダを溶かします。これをブラシにつけてゴシゴシとこすると、緑色のカビがきれいに取れるそうですよ。

入浴剤として使用

浴槽1杯に大さじ1/2ぐらいの炭酸ソーダを入れます。重曹では、もっと多く入れないといけませんが、炭酸ソーダは量が少なくて済みます。

以上です!

エコ掃除については、最近の本では下の本が分かりやすいのではないかと思います。上の情報は、この本も参考にしていますが、主にドイツ語の情報から集めました。『ドイツ主婦の知恵』的な情報でした!




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