ドイツでは硬水の地域が多いです。硬水とはカルシウム塩やマグネシウム塩を比較的多く含んでいる水のことです。日本ではほとんどの地域で軟水のはずです。
事前知識のない状態でドイツに住み始めて、まずビックリするのがこの硬水ではないでしょうか?
『緑茶を淹れたら、赤くて不味くなった・・・』
『洗濯したら、白い洗濯物が灰色になった・・・』
『お肌ツッパリ、髪がバサバサ・・・』
『水周りに水垢がついて真っ白ガピガピ・・・』
そう。これはみんな硬水のせいなんですよ!
ドイツに住む以上、硬水には付き合っていかないといけません。ここで、硬水対策の方法を紹介していきましょう。
洗濯では硬水を軟水化するべし
まずは洗濯のときの硬水対策です。
硬水で洗濯をすると、使った石けんの多くが石けんカスになってしまいます。そのせいで、十分な洗浄力が得られなかったり、すすぎの時に大量の石けんカスが発生したりするのです。それで洗濯物が灰色になるのは、この石けんカスが付着するのが原因です。
この状態で洗濯を続けていると、いずれ石けんカスが洗濯機の内部に溜まり、洗濯機の故障の原因にもなるのです!これは要注意ですよ!
それには、硬水を軟らかくする、硬水軟化剤を使う必要があります。
まずは、洗剤の量を守る
実は、ドイツで売られているほとんど全ての洗剤には、既に硬水軟化剤が含まれているのです。パッケージに、水の硬度に応じた使用量が書いてあります。その使用量を守れば、カルゴンは入れなくても大丈夫です。
ただ、水が高い硬度の地域は、洗剤を使う量が本当に多くなります。経済的には、洗濯洗剤と合わせて専用の硬水軟化剤を入れた方がお得です。日本から持ってきた洗剤を使うにも、硬水軟化剤が必要です。
硬水軟化剤のボス、カルゴン
そこで登場するのがコレ。その名もカルゴン(Calgon)。洗濯の強い味方です。
使い方はいたって簡単です。洗濯の時にこのカルゴンを洗剤と一緒に入れればよいのです。カルゴンが水を軟水化してくれるので、洗剤は普通の量を入れればOKです。
カルゴンの代用品はお得
私自身は最近はもっぱら、カルゴンの代用品のdmのAnti-Kalk-Pulverを使っています!
カルゴンに較べると、なんと値段が約1/3なのですよ!奥さんっっ!
他のドラッグストアやスーパーでも、似たような製品が安価で売っています。どこの製品でも基本的に無臭ですし、原料も効果も、カルゴンとそれ程変わらないのではないかと思っています。少なくとも私には、効果の差が分かりません。
その他の方法
炭酸ソーダ(Waschsoda)は硬水を柔らかくする効果があるので、洗濯や食器洗い、掃除の時に洗剤と一緒に使うことで、水が軟水化し、洗浄能力を高めることができます。洗濯の時に使うとカルゴンと同じような効果が得られます。
ただし、炭酸ソーダは水に溶けるのに少し時間がかかります。洗濯機に炭酸ソーダを入れる場合には、洗剤よりも先に炭酸ソーダが水に入るようにしてくださいね。洗剤よりも後に入れると、石鹸カスができてから入れることになるので手遅れです。
ドイツの洗濯機ならば、予洗い(Vorwasche)の時に入るようにするのも良いでしょう。しかし、一番良いのは、汚れ落としの浸け置き洗いに使い、事前に衣服を炭酸ソーダ溶液に漬けておいて、その後普通のプログラムで洗う方法です。洗剤を使わずに、すすぎだけを行なってもかなり綺麗になります。
ところで、さらに強者は、カルゴンの代わりに酢を使っているのだとか。お酢はカルキを取り除くだけでなくて、柔軟材の役割も果たすそうです。すごく万能なのですね~ (でも臭くないのかな・・・?)
地域別水の硬さ
ここまで読んだけど、自分の住んでいる場所の水の硬度を知らなくて、洗濯をする時に入れる洗剤や硬水軟化剤の量が分からない人もいるかもしれません。自分の住んでいる地域の水の硬さは知っておいた方がいいでしょう。
ドイツでは水の硬さには、°dHという単位が使われています。ざっと下の表のような感じです。数字が大きくなると硬い水になります。
水の硬さ (Härtebereich) | 炭酸カルシウム含有量 [mmol/l] | ドイツ硬度 [°dH] |
---|---|---|
weich(軟らかい) | <1.5 | 0〜8.4 |
mittel(普通) | 1.5〜2.5 | 8.4〜14 |
hart(硬い) | >2.5 | >14 |
それでは、自分が住んでいる所の水の硬さを調べてみましょう。下のサイトで住んでいる場所の郵便番号を入力すると、硬度が表示されます。
[blogcard url=”http://www.wasserhärte-deutschland.de/”][/blogcard]ちなみに、ベルリンの私の住んでいるところでは、16°dHでしたよ。完全に硬水です。
硬水の話は、次回に続きます。
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