木を正確に切るためのオススメの治具・手工具

今回は『木を切るための工具について』という、地味でマニアックなテーマです(笑)。

IKEAの家具を組み立てるだけならノコギリを手にする機会はないでしょうが、もしかしたら自分でちょっとした棚を作りたくなることもあるかもしれません。しかしノコギリの扱いに慣れていないと、なかなか木を真っすぐには切れないもの。

せっかくDIYをするなら、上手に仕上げたいものですね。初心者こそ、積極的に治具を利用することをオススメします!

そしてさらなる精密な作業をするときにも治具は必要になってきます。そんなお話です。

手工具いろいろ

ノコギリ

木を切るならまず必要なのがノコギリ。押して切る西洋鋸ではなく、引いて切る日本のノコギリを使うのがおすすめ。日本のノコギリはあまり力を使わず、細かい作業ができるのがメリットです。一般的に、日本のノコギリを使う方が切り口も綺麗です。

日本のノコギリはJapansägeという名前でホームセンターなどで売られています。縦挽きと横挽きの両方の刃ががついている両刃ノコギリが便利かもしれません。縦挽きは木目方向に、横挽きは木目に対し直角または交差して切断するときに使います。

私は日本から持ってきた替刃式の片刃ノコギリと、ドイツで買った両刃ノコギリを持っています。切れ味は日本製の方がよいので、片刃ノコギリを愛用しています。

ノコギリは消耗品なのでいずれ切れ味が悪くなってきます。そうしたら、新しいものに交換します(研いで使うような高価な鋸でもないですし)。

マイターボックス

次は治具です。写真のものは日本ではマイターボックスと呼ばれています。ドイツ語ではSchneidladeです。

材質は木のほか、プラスチック、アルミニウムなどいろいろあります。普通の用途で木を直角に切りたいときなら、コレで十分です。切りたい木材の大きさに合わせたものを用意しましょう。

私はこれを使って、IKEAのテーブルの脚を切って卓袱台にしました。フリーハンドで切るにはちょっと勇気が必要でしたので…(笑)

ただ、さらに精密さが必要とされる加工には向いていません。例えば、額縁の角を45度の角度で合わせて制作したいというような場合には、もっとしっかりとした工具を使う必要があります。額縁制作は実はハイレベルな工作なのですよ。

そして、このマイターボックスも消耗品です。使っているうちに切れ込みが広がってきて、正確に切れなくなってきます。傷んできたら、新しいものに交換しましょう。

マイターソー(Gehrungssäge)

日本で「マイターソー」というと主に電動工具を指すようですが、ドイツでは手工具のマイターソーもよく見かけます。90度と45度以外の角度で切れるのがメリットです。使うときに刃の先のネジを締めてピンと張って使います。使い終わって保管するときは緩めます。

しかし、このタイプのマイターソーはあまりおすすめしません。実は、私は床の巾木(Fußleiste)を切るために、最初にホームセンターで安いマイターソーを買ってきました。が、これがどう頑張っても使い物にならず、結局勿体ないけれど処分してしまいました…。

その後、高価なカテゴリーの同様のマイターソーを友人に借りてきましたが、それも仕上がりに納得できませんでした。刃が押すタイプの西洋鋸で、私が慣れていないせいかもしれませんが…。

自由がねとマイターボックスが一体化したもの

いろいろ試した挙句、自由な角度で切るのにおすすめできるのがコレ!自由がねとマイターボックスが一体化したものです。

自由がね(Schmiege)とは下の写真のようなもので、角度を測るのに使います。例えば、床の巾木なら、壁の角の角度は必ずしも90度ではありません。ですので、角にこの自由がねをあてて角度を出し、それに合わせて木を切ります。

この道具がすごいのは、自由がねとマイターボックスが一体化しているので、壁にあててネジを締めて角度を固定し、そのまま木を切れることです。日本のノコギリも使えますし、お陰ですごく効率的に作業ができるようになりました!ただ、これがはまらないような狭い場所もあるので、そのときは自由がねを使います。

4本の金属製の棒は、事前に使うノコギリの厚さに合わせておきます。

切っているときの様子はこちら。巾木に化粧貼り(Furnier)がしてあって剥がれることもあるので、引くタイプのノコギリを使っているこのケースだと、本当は木を裏返しにする方がよいです。

ほかの道具を使うときもそうですが、なるべくクランプで固定し、巾木のように長尺の場合は、道具と同じ高さのものを別の端に置きます。手での固定は難しいものですし、切っている間にズレないようにするための対策です。

ちなみに上で難しいと書いた額縁制作は、試してはいないですがこれを使ってもおそらく難しいでしょう。きっちり90度に合わせることができて、よいノコギリを使ったら、遠目には納得できるレベルにできるかもな…という感じです。機会があったら試してみます。

電動工具

テーマから若干外れますが、電動工具も含めるともっといろいろな道具があります。

ジグソー用の治具

その中でも一番手軽そうなのがこちらです。これは自分では使っていませんが、購入を検討をしたモノです。Boschの緑のジグソー(Stichsäge)専用の補助具です。手持ちのジグソーで使えるのでいいかなと思ったのですが、レビューの批評を読んで購入はやめてしまいました。実際に使っていないので、どの程度の加工ができるのかは分かりません。

ジグソーとは下のようなものです。木を切る電動工具の中では、一番手軽で買いやすいカテゴリーだと思います。板を切るときなど、巾木のような精密さを必要としなければ、工夫をすれば綺麗に切ることができます。真っすぐに切るためには、ガイドとなるものを使います。

電動のマイターソー

下はMakitaのマイターソーです。ここまでくると大掛かりになってきてしまいますね。これを購入されるような方なら、このサイトを見る必要もないかなと思います(笑)。ほかにも様々な電動工具がありますが、紹介は省略します。

ホームセンターのサービスを使う

木材を真っすぐなサイズに切るだけならば、大抵のホームセンターで木材切断のサービスをしているので、頼むと楽だと思います。長さをミリ単位で指定して切ってもらいます。大型の機械で正確に切ってくれるので、自分でやるより綺麗に仕上がります。ただ、複雑な形状の切断はできないことが多いです。

ほかにもWeb上から加工を注文できるサイトもあります。

これらはまた別の機会に紹介しますね。




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