日本では押入れに虫がわくことがありますね。ドイツでも衣類を食べる虫がいます。日本の場合は、チャタテ虫などの小さな虫ですが、ドイツの場合は圧倒的に多いのがMotte(蛾)です!
『蛾』といっても、ドイツ語ではNachtfalterやMotteと色々あります。洋服を食べて穴を開けてしまう『蛾』はMotte、とくにKleidermotte, Tapetenmotteと呼ばれています。1.5cmぐらいの小さな虫です。
ところで、ドイツ人と日本人では、どこまでが『蛾』で、どこからが『蝶(Schmetterling)』なのかという境目が、だいぶ違うような気がします。
日本人の感覚では、「それはどう見ても『蛾』でしょ」と思う、あまり美しくない模様のものも『蝶』と呼ぶ人が多くてビックリします。たぶん、生物学的には厳密に分類されているのでしょうけどね。
でも、Motteと言えば、完全に嫌われ者の害虫のようです。他には、食べ物に付くMotteもいます。通称Lebensmittelmotte, Nahrungsmittelmotteと言います。長期保存の買い置きなどに付きます。
では、防虫方法を書いていきますねー!
洋服をMotteから守る
匂いでMotteを追い出す
ラベンダーは自然の防虫剤として、昔から使われてきました。
乾燥したラベンダーの花と葉を入れた布製の小袋を、クローゼットや引出しの中に入れて使います。少なくとも3カ月ぐらいは防虫効果があるそうですよ!他に効果があるハーブには、クローブ、ローズマリー、月桂樹の葉などがあります。
私も自分で収穫したラベンダーを使っています。自分でラベンダーを育てていなくても、お店でも、小袋に入ったラベンダーが手に入ります。
他には、杉の木片(Zedernholz)の匂いも、蛾が嫌うそうです。
下のようなものが売られています。ハンガーの鉤部分に穴を通して使います。
匂いが弱くなって効果が薄まってきたら、紙やすりで軽くやすると、匂いが出て再び使えます。
もし、ラベンダーや杉の香りが嫌ならば、匂いがほとんど付かないタイプの防虫剤もドラッグストアなどで売っていますよ。こちらも便利です。
匂いでMotteを捕まえる
下の写真は食べ物につく蛾をおびき寄せるものですが、洋服用のものでも似たような製品が売られています。
フェロモンで蛾のオスをおびき寄せ、粘着面で捕らえるという仕組みです。『ごきぶりホイホイ』の『蛾』タイプといった感じです。
引き寄せるのはオスのみらしいのですが、それでも効果があるはずです。
洋服をしまい込んだままにしない
洋服をしまい込んだままにせず、定期的に袖を通すことは大事です。
Motteは卵を産むのに、動きがない場所を選びます。ですから、定期的に洋服を着たり、少なくともクローゼットから出して動かすことで、それを防ぐことができます。
もちろん、洋服だけではなく、じゅうたんやソファーなども同じです。ゲストルームや物置部屋があるなら、定期的に風を通し、掃除機をかけるようにしましょう。幼虫は埃も食べるそうなので、部屋を清潔に保つことが防虫になります。
食べ物をMotteから守る方法
食べ物につく蛾も、防虫方法はほぼ同じです。
- エサにありつけないようにする
- 卵を産みつけないようにする
- 匂いなどで追い払う
- 直接駆除をする
というポイントですね。順番に見ていきましょう。
長期保存するものは密閉容器に
長期保存する食材は、タッパーやガラス瓶などの密閉容器に入れましょう。ちょっとした隙間でも、蛾は入り込みます。
それから、棚の中など、食材のカスが落ちていないように、常に清潔に保ちましょう。エサへの道を断つことが一番です。
匂いで防虫する
食べ物につく蛾も、洋服につく蛾と同じように、匂いで防虫することができます。
嫌いな匂いはほぼ同じなようで、ラベンダー、クローブ、月桂樹の葉などが使えます。ただし、ラベンダーは食材に付くときつい匂いなので、他のハーブを使った方が良いかもしれません。
駆除をする
上の食べ物につく蛾の駆除方法で挙げた、粘着シートは効果があるようです。
食器棚の上など、それほど風通しが良くない場所に置くと良いそうですよ。
家の中でMotteを見つけたら
洋服につく蛾、食材につく蛾を問わず、もしMotteを見つけたら、家の中で増えては困るので、駆除をするのが一番です。
手でバシッとやるツワモノも多いようですが(笑)、私は手でバシッとするのは抵抗があるので、ジャムの空き瓶などで捕まえて外に出すことが多いです。
あとは、掃除機で吸うのはやめましょう。掃除機の中で蛾が増える可能性もありますよ!
以上、洋服・食材につく『蛾』への対策方法でした!
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